モーニングウォークイン奈良
チョボットガイド・奈良公園池めぐり
今日は、【モーニングウォークイン奈良】奈良公園5キロコースへようこそ。全国津々浦々に、昔から色々と伝えられる、ある池や淵の言い伝え。でも、奈良は古い町なのに、言い伝えのある池が少ない。寺社の塀内に囲まれて、一般には遠い存在だったのか。でも、小さい頃ザリガニや魚を取りに、これらの池に遊びに行った人が多いと思います。
貴方も、今から網の代わりにスケッチブックやカメラを持ち、あの池に行きましょう。蝉がジャンジャン・ジィジィ鳴いていた、あの日あの時に置き忘れた、あなたの大事な忘れ物、麦藁帽子や空き缶で作った魚入れが、見つかるかもしれませんよ。
出発は、興福寺(こうふくじ)南円堂(五重塔正面階段を背に200メートル東)から、幼かったあの頃を思い出し大探検旅行へ出発。
●興福寺南円堂
1:スタートです。ここは、興福寺南円堂(赤円堂)。西国九番の札所です。南円堂や一言観音様に、日頃の感謝と今日の無事故をお祈りし、その真ん中に有られる、お賓頭盧様(おびんずるさま)像の横から手をいれて足腰を摩ろう。明日や明後日の筋肉痛が薄れるように!サァ出発。
2:南円堂の鐘楼(しょうろう)を右手に見て階段を降ります。途中、右手に延命地蔵様と興福寺三重の塔が見えます。階段を降りたら、真正面にある池が猿沢池です。
●猿沢池
サヌが猿という字に当てられ、猿沢池と書かれるようになったのですが、この池が猿がうずくまっている姿に似ているとか、「西遊記」で知られる玄奘三蔵の訪れた、北インドのヴァイシャリーという所で、お釈迦様が人間をはじめ、あらゆる生き物に教えを説かれた所で、猿がお釈迦様のために池を掘り、樹に登り蜜をとって差し上げた所で、その池を中心に北、西、南に塔があり、ちょうどその塔の配置が、北に興福寺五重の塔、西に三重の塔、南に元興寺五重の塔の位置関係と同じだという、強引な説もあります。
他にも、西暦760年にタケイカズチノミコトが鹿島より鹿の背に乗り、猿田彦命の化身である雄雌2匹の猿に道案内され、その猿の死後、この池の西北に埋め、猿塚としたという話や、弘法大師が興福寺での修行時に可愛がって飼っていた猿の死後、やはり猿塚をこのあたりに作り、猿沢となったとの説もある。
・竜の生息する池は繁盛するといわれ、興福寺を創建した藤原不比等は、竜が住むこの猿沢池の近くに土地を選び、寺を建てたとも言われています。(興福寺縁起)
・この池の竜は室生の竜が移り生んだもので、次に登場する釆女がこの池に入水したために池が汚れ、これを嫌った竜は、春日奥山香山に移り住み、やがて再び室生に帰ってしまった。(室生寺と興福寺の関連性を示唆)
・そして、誰でもが知っている『昔奈良の帝に仕うまつる釆女ありけり』という書き出しで始まる【大和物語】の「猿沢池の玉藻」の話、天皇の寵愛を失った釆女が悲しみ、猿沢池に身を投げて果てました。天皇は『猿沢の池もつらしなわぎもこが玉藻かづかば水ぞひまなし』(猿沢池もつれないな、私の愛する女が美しい藻に沈むなら、水が乾いてくれればよかったのに)と勝手な歌を詠み、柿本人麻呂が『わぎもこがねくれた髪を猿沢の池の玉藻とみるぞかなしき』(私の愛する女の寝乱れ髪が頭に浮かんできて、この猿沢池の美しい藻と一体になって見えるのは悲しいことです)と詠み悲しんだ。その釆女をまつる祠が釆女神社です。この祠、池に背中を向けています。
一般的に奈良の人々は、自分が身を投げた池の方を向くのはつらいだろうと、池を見なくてすむように西を向いて建ててあるとか、祭られている釆女自身が、自分が身を投げた所を見たくないと、一夜でお社の向きを変えたとかと教えられてきた。でも、池に沈んだ釆女の霊を慰めるために、池に向かって手を合わせるように配置されたようです。
3:猿沢池は、時計と反対周りで半周しよう。すぐ右側にお尻をむけた、お社が釆女神社です。右周りで池を3/4周廻ったところで大きな階段の前にでてきます。五十二段です。ゆっくり上りましょう。上りきったら横断歩道を渡ります。右側に四角池があります。
(左側の塀の内側にトイレ有り)
●五重塔南側の池・通称:四角池
4:五重の塔を右手、東金堂を左手に見て道を行きます。100m程で横断歩道があります。横断に気を付けてください。一方通行なので車はスピードを出します。
5:横断歩道を通過して、50mで左に興福寺事務所があり、右手柵の中に瓢箪池があります。
●大湯屋横のひょうたん池
この池の横には、大湯屋(おおゆや)が再建されており、東端には茶店があった。ちなみに、この池の北側(県庁側)の道を挟んだ広場には、御まつりには、かの有名な○○大サーカスや見世物小屋が多く建ったそうです。(トイレはこの広場の北側です)
6:大湯屋を過ぎると信号付き横断歩道があります。
この横断歩道を渡らず、信号手前で右折し、側道を10m歩き信号機のある一の鳥居交差点を直進してください(鳥居を左手に見て)。右手に菊水楼を見ながら歩くと左右に池があります。荒池です。前方に奈良ホテル、左手に荒池園地と御蓋・若草・春日の山々が見えます。
●荒池
7:荒池を過ぎ、奈良ホテル入口を通り過ぎ、信号までの間、右手垣根越しに見えるのが大乗院池です。大きな交差点(福智院交差)に出たら、歩道をそのまま右折すると、すぐ【大乗院庭園文化館】があります。
8:ここは無料で、大乗院庭園がよく見えます。トイレもあります。
●大乗院池
9:大乗院庭園文化館を出て、先程の福智院交差点まで戻り、来た時と反対側の歩道和み館横を通り荒池を通過して、荒池が途切れる端の四季亭の手前の三差路を右に曲がり、しばらく歩くと右側に荒池の東端、荒池園地が見えます。(トイレ有り)
10:前方左手に浮見堂(浮御堂ではありません)を配する鷲池があります。
●鷲池(蓬莱池)
11:茶店がある橋側の道まで戻ったら、池を左側に見て、大きな通りまで50m程歩き、左に曲がってください。側道を歩きましょう。
12:側道を登りきる前に、左に登りのがあります。登ってください。
●サイホン式水路
13:ここより右手に御蓋山と飛火野(とびひの)を眺め、市内循環路に沿い200m程歩きます。
14:信号のない横断歩道を渡り、即、右に5m歩くと水たまりがあります。これが歌にも詠まれた雪消沢(ゆきげのさわ)です。
●雪消沢
16:雪消沢を観賞後、来た道を戻り前方信号、大仏殿方向へ歩いてください。信号までの途中に歩道右手にトイレ有り。
17:信号を直進し、土産物屋さんが建ち並ぶ通りを直進、左手に奈良漬屋さんがあり、石橋を渡るとすぐ、右側に広場があり、整備された池があります。
●三社池
18:元の東大寺参詣道に戻り、目の前にある南大門を潜り、石畳の道を直進してください。右手に大きな池が見えます。(南大門駐車場にトイレ有り)
●鏡池
19:東大寺大仏殿を正面に見て、左へ時計回り回廊の外側を歩き、大仏殿の裏側に大きな池が見える。鏡池です。
(拝観入口近くにトイレ有り、これより以後は、最終地点までトイレ無し)
●大仏池(二ツ池、大池)
20:大仏池から東大寺と反対方向(坂を下る)へ少し行くと左側に戒壇院がある。さらに20m程行くと信号があり、これを渡らずに左折する。なだらかな坂を4分程登ると、右手に大きなコンクリートの建物が見えます。奈良県庁です。ちょうどそのあたりで歩道の左側が石垣になってきます。気をつけてみてると【轟橋】と記された石碑があり、その奥に池があります。
●みとりゐ池(みとり池・みどりが池)
おつかれさまでした。ここからは、終着点の興福寺まであと7分です。石碑前の歩道を県庁前交差点まで行き、地下道を通り興福寺方面に出てください。地下は3+3叉路になっています。最初の三叉路を左、次の三叉路を右に曲がります。あとは、坂を登り地上へ出れば、左前方に五重塔が皆さんのお帰りをお待ちしています。
江戸八百八町・大坂八百八橋、京都八百八寺、そして大和八百八池と称されたことがある時代もあったとか。今、奈良の市内の池や溜め池がどんどん埋められ、若草山や高円山から見る奈良盆地には、キラキラと水面が光る池が数えるほどでしかなくなっています。幼児・児童のみでなく大人を含めた悲しい出来事に遭遇した池。本来の役割を終え、危険な周囲立ち入り禁止の危ない場所。そんな汚名に晒され埋め立てられた池。ザリガニや鯉、フナ、手作りの帆船を浮かばせ、楽しく自然を学ばしてくれたあの思い出の池たち。また訪れます。子供や孫たちと。あの頃、遊ばせてもらったワルガキ達と一緒に。
(一言観音様やお賓頭廬様にお礼のお参りを忘れずに。他にも奈良RC推奨モーニングウォークコースあります。是非、チャレンジしてください。) |